観光の合間に立ち寄りたい 新潟市の歴史を感じる茶寮特集

旅行先では観光の合間の休憩にも、その土地ならではの体験やグルメを選びたいですよね。今回は第15代にいがた観光親善大使の田中さんと、新潟市の歴史を感じる茶寮を紹介。歴史的な建物や市民に長く愛されるお店など、街歩きの休憩に最適な場所を紹介します。
目次
美豆伎庵 金巻屋
「150年以上続く和菓子の名店で休憩」

1871年創業の「金巻屋」は、長年にわたり新潟市民に愛され続ける老舗和菓子店。お茶席に欠かせない存在で、伝統の技と味わいは多くの人々を魅了してきました。

金巻屋の代表作、蒸し菓子「古琴抄」や黄味餡が特徴の「なごり月」、レモン大福や苺大福などの朝生菓子や、季節に合わせた和菓子などを販売。個包装になっているので、お土産にもよさそうです。

店内には茶寮が併設。抹茶と一緒に和菓子を食べることができます。

練り切りは可愛い見た目と上品な味わいが特徴。2週間に一度種類が変わるので、訪れる度に新しい発見があるのも魅力の一つ。田中さんは春の訪れを感じるふきのとうをいただくことに。なめらかなこしあんを使った一品です。

金巻屋のあんこは3日間かけて丁寧に作られます。店内の商品は北海道産の大納言小豆を贅沢に使用。新潟の水で作ることで素材の味が引き立つそう。

繊細な見た目と、洗練されたあんこの風味が旅の疲れを癒してくれます。

茶寮では店頭で販売している商品を購入して食べることも。「米万代」は新潟市にある重要文化財「萬代橋」に縁のある看板商品。

新潟県産の米粉に山芋を加え新潟県糸魚川産の「翡翠蓬」を練り込んでいるため、風味豊かでもちもち、とろっとした不思議な食感を楽しめます。中にはあんこがたくさん入っていて、小さいながらも食べ応え抜群の一品。3つから購入できます。
茶寮では冬には同じ地域にある笹川餅屋のもちを使ったぜんざいや、夏には涼やかなかき氷が登場。職人の技が光る甘味にも注目です。
INFORMATION
御菓子司 美豆伎庵 金巻屋
所在地 : | 〒951-8063 新潟県新潟市中央区古町通3-650 |
アクセス : | 【バス】新潟駅からB10萬代橋ライン乗車、「東中通」下車徒歩約5分 |
電話 : | 025-222-0202 |
営業時間 : | 9時〜17時30分 |
定休日 : | なし |
HP : | https://kanemakiya-mizukian.com |
丸屋本店・丸屋茶寮
「港町新潟の風情を映す和洋菓子店で新潟らしい逸品を味わう」

「丸屋本店」は、北前船の寄港で港町として栄えた新潟市の中心で、文明開花で賑わう1878年に創業した老舗の和洋菓子店。「丸屋さん」という愛称で市民に親しまれている名店です。
越後の素材にこだわった、四季折々の風景を映すお菓子づくりを大切にしている丸屋本店。港で栄えた新潟の町を映す名菓「みなと浪漫」や新潟県産コシヒカリの米粉を使用した「お米ほろほろ」、ルレクチェや枝豆など新潟の食材を使用した「ファーマーズスイーツ」などおみやげに最適な商品が揃います。

お店の一角にある丸屋茶寮は市民に人気の喫茶スペース。職人が目の前で作る葛切りなど熟練の技を活かした甘味を味わえます。

季節によって変わる生菓子は煎茶やほうじ茶、抹茶と一緒に。和菓子によってあんこの質感を変えているため味や食感の違いにも注目。「寒紅梅」や「雪椿」など、新潟の情景が思い浮かぶ生菓子は、見た目も美しい逸品です。

季節限定のスイーツも見逃せません。佐渡りんごを使った「タルトタタン」は人気商品。爽やかな甘さとほどよい酸味のりんごに合わせるのは、甘すぎず香ばしいカラメルとサクサクのパイ生地。注文が入ってから職人さんが立てる甘さ控えめのクリームがアクセントになっています。夏にはかき氷も登場。こだわりの味が旅の疲れを癒してくれるはずです。
INFORMATION
丸屋本店・丸屋茶寮
所在地 : | 〒951-8065 新潟県新潟市中央区東堀通6番町1038 |
アクセス : | 【バス】新潟駅からB10萬代橋ライン乗車、「本町」下車徒歩約3分 |
電話 : | 025-229-3335 |
営業時間 : | 10時〜17時 【丸屋茶寮】10時〜17時 |
定休日 : | なし |
HP : | https://www.maruyahonten.com |
燕喜館
「明治期の大商家が残した文化遺産で四季の景色を眺めながら一服」

「燕喜館」は、明治期の大商家・斎藤家の邸宅の一部を白山公園内に移築再建した歴史的な建物。入館料無料で、四十畳の三つの広間からなる奥座敷や茶室などを見ることができます。



土間では長さ十間の一本ものの桁や長押、座敷では円弧型の地袋の細工、シャンデリア、清水焼きの燈籠など、往時の繁栄を偲ばせる贅沢な調度品の数々に目を奪われるはず。

館内では庭の景色をながめながら抹茶を楽しむことができます。春はしだれ桜、夏は新緑と蓮の花、冬は雪景色など、白山神社の景色と共に美しい自然を堪能できるのが魅力の一つ。抹茶は好きな部屋で飲めるので、貸切のような雰囲気を楽しめます。

抹茶のお供は老舗の和菓子屋、金巻屋の干菓子。和三盆を使った干菓子やゼリーは、季節ごとに代わります。夏はアイスコーヒー、冬はホットコーヒーと、抹茶以外にも季節に合わせたドリンクも選べるのは嬉しいところ。景色を眺めながら楽しむ一服は、思い出に残るはずです。
INFORMATION
燕喜館
所在地 : | 〒951-8132 新潟県新潟市中央区一番堀通町1-2 白山公園内 |
アクセス : | 【バス】新潟駅からB10萬代橋ライン乗車、「市役所前」下車徒歩約2分 |
電話 : | 025-224-6081 |
営業時間 : | 9時〜17時 |
定休日 : | 第1・3月曜日 |
HP : | https://niigata-bs.sakura.ne.jp/si/enkikan/ |
港茶屋
「築110年の重要文化財で甘味を味わう」

開港五港の一つ、港町新潟の風情を色濃く残す下町にある「港茶屋」。築110年を超える古民家(漁業家片桐家住宅)は国の有形文化財に指定されていて、歴史と文化が息づく贅沢な空間で喫茶メニューを楽しめます。

当時の雰囲気が残るレトロな洋室でいただける「雪室甘味セット」は、飲み物と好きなスイーツを組み合わせられるメニュー。人気の濃厚な手作りババロアは、新潟の伝統的な雪室貯蔵で雑味と苦味の角がとれた雪室抹茶を使っているため、まろやかな味わいが特徴。淹れたての雪室珈琲と合わせてもよさそうです。

併設する片桐寅吉では、寿司や海鮮丼、焼き魚など海鮮料理をいただけます。石水庭園を眺めながら、新潟の歴史と文化を肌で感じられるお店になっています。
INFORMATION
港茶屋
所在地 : | 〒951-8068 新潟県新潟市中央区上大川前通12-2742 |
アクセス : | 【バス】新潟駅からB10萬代橋ライン乗車、「本町」下車徒歩約12分 |
問い合せ : | 025-201-8082 |
営業時間 : | 【魚や片桐寅吉ランチ】11時~15時、ディナー 17時~21時 【港茶屋】 11時~15時 |
定休日 : | なし |
HP : | https://torakiti.sakana-bandai.com |

歴史と文化を感じる新潟市の茶寮の数々。観光の合間に立ち寄れば、旅の休憩がさらに格別なものになるはずです。予定に加えてみてはいかがでしょうか。
※営業時間や定休日、価格等は令和7年4月現在のものです。変更となる場合がありますので、詳細は店舗へ直接ご確認ください。