酒どころ新潟で楽しむ地酒の魅力。”遊びに行ける”酒蔵特集
酒どころ新潟に来たらおすすめなのが酒蔵巡り。新潟市内には15の酒蔵があり、今回ご紹介するのは見学や試飲ができる5つの酒蔵。お酒が飲める人だけでなく、スイーツや体験コーナーがあったりとお酒を飲まない人でも楽しめますよ。
オープンファクトリーで買い物や見学ができる
「高野酒造」
世界でも稀に見る醸造集積地「にしかん*」にある「高野酒造」。「白露」、「越路吹雪」で知られる明治32年創業の酒蔵です。併設するオープンファクトリーでは、瓶詰めの様子を自由に見学できたり、日本酒や関連グッズを購入できると注目を集めています。
*新潟市西区、西蒲区、旧西蒲原郡の一部を含むエリア
第14代にいがた観光親善大使の南波さんに、日本酒のお土産が付いた酒蔵見学を体験してもらいました。参加者は蔵人の案内の元仕込みの風景を見学できます。原料のお米を見せてもらう場面も。新潟県産の酒造好適米「五百万石」を使い、雪解けによるミネラル豊富な軟水で仕込むことで口当たりが柔らかい、まろやかな日本酒ができあがるそう。
仕込みの際に使うタンクの中を覗けるのは貴重な体験。表面には泡が湧き発酵しているのがわかります。平均20日ぐらいで仕上げる蔵が多い中、高野酒造は25日から30日ほどで完成。低温、時間をかけて作ることですっきり飲みやすい味わいになります。
創業当時から残る木造の蔵は歴史を感じる作り。熟成に使われている大きなタンクがいくつも並びます。かつて酒造りの人が寝泊まりしていた様子が残っていたりとみどころがたくさん。
出来上がりまでの様子を見れるのは高野酒造のこだわり。オープンファクトリーでは蔵から出したばかりの限定酒を試飲できますよ。限定の生酒や日本酒エキスを使った化粧品はお土産によさそうです。
INFORMATION
高野酒造
所在地 : 新潟市西区木山24-1
電話 : 025-239-2046
営業時間 : 10時〜17時
定休日 : 年中無休
駐車場 : あり
HP : https://www.takano-shuzo.co.jp
体験コーナーで麹を学ぶ。進化する地酒蔵
「笹祝酒造」
昭和32年創業の「笹祝酒造」は生産量の約9割が地元で消費される「地酒の中の地酒」を作る酒蔵。代表銘柄「笹祝」で知られ、近年ではお祝いの席にも人気のスパークリング日本酒やスパイスを使った日本酒を開発するなど進化を続けています。
蔵見学は蔵人の案内の元、酒作りの作業を目の前で見ることができます。歴史ある蔵の中で行われる製造の様子などを見れば感動すること間違いありません。笹祝酒造では原料に亀の尾・越淡麗・五百万石・雪の精・越いぶき・コシヒカリなど新潟市産米を使用。蔵の中に住む天然の乳酸菌を呼び込み発酵させる伝統技法「生酛(きもと)仕込み」で、ふくらみとキレがあるお酒に仕上げています。
見学者へのおみやげは平盃。包み紙は使わなくなった昔のラベルを再利用しています。
見学の他にも注目したいのが「お酒が飲めない人でも楽しめる酒蔵を目指す」という想いからできた体験コーナー「麹の教室」。酒米の「亀の尾」を使った自家製麹で作る塩麹・醤油麹のワークショップや麹作りを見学することができます。今回南波さんは醤油麹作りに挑戦。麹と新潟産の醤油、日本酒「サササンデー」に使われているスパイスを入れよくかき混ぜて完成!スパイスは和洋中から選べるので自分だけの調味料が作れます。土日限定販売の麹ドリンクも見逃せません。
試飲コーナーでは6種類のお酒を500円でいただけます。笹祝酒造のマスコットキャラクターにちなんだパンダ柄の酒器など選べるおちょこでさらにおいしく。大人も子供も楽しめる酒蔵は観光にぴったりです。
INFORMATION
笹祝酒造
所在地 : 新潟市西蒲区松野尾3249
電話 : 0256-72-3982
営業時間 : 通常時期(3月~11月) : 10時~17時、醸造時期(12月~2月) : 13時30分~17時
定休日 : 不定休
駐車場 : あり
HP : https://www.sasaiwai.com
新潟駅から歩いて行ける
「今代司酒造」
1767年創業の「今代司酒造」は、今と古、地方と都市、人と人を「むすぶ」をコンセプトに、代表銘柄の「今代司」を始め、年間20種類以上の日本酒を造っている酒蔵。少しでも多くの人に地酒を楽しんでほしいと普段から見学を受け付けていて、スタッフさんに案内してもらいながら醸造の様子を見ることができます。
テイスティングコーナーでは無料で甘酒や日本酒の試飲も。お酒好きの人は1,000円で10種類以上の純米酒が飲めるプランにグレードアップしてみてもよさそうです。今代司酒造では原料に新潟県産の酒造好適米と「菅名岳」の天然水を使い、純米の旨味とキレの良さの両立。アルコール添加を一切行わない全量純米仕込みにこだわっています。
売店では戦前のデザインを復刻させた「今代一」などここでしか買えない商品もたくさん。酒粕を使ったスイーツや日本酒や発酵食品が当たる地酒ガチャと発酵ガチャなどもあり、日本酒が飲めなくても楽しめます。
INFORMATION
今代司酒造
所在地 : 新潟市中央区鏡が岡1-1
電話 : 025-245-0325
営業時間 : 9時〜17時
定休日 : 年中無休(年末年始12/31~1/3休業)
駐車場 : あり
HP : https://imayotsukasa.co.jp
時代を超えて愛される
「DHC酒造」
明治41年創業の「DHC酒造」は、2014年にスキンケアやサプリで知られるDHCグループの一員となった酒蔵。併設する販売所「越後の里 嘉山亭」では常時30種類の日本酒とDHCのオリジナル商品などが並びます。
銘柄は創業当時から地元で愛される「朝日晴」をはじめ「越乃梅里」、「嘉山」、「悠天」の4つ。日本酒は全て新潟県産米のみを使用しています。「人の手を掛ける」ことを大切にすることで香りを重視し、深みを感 じさせる味のバランス、キレがよく、すっきりと爽やかな後味を実現。隣接する工場は団体のみ見学可能なので、気になる方は問い合わせてみてはいかがでしょうか?
嘉山亭の楽しみ方は買い物だけではありません。日本酒の一部は1杯100円から試飲が可能。日替わりの3銘柄を試せる「試飲セット(500円)」もオススメです。休憩所に料理の持ち込みができるので、売店で買った日本酒と合わせるなんて楽しみ方も。蔵の歴史を感じながら味わう一杯は格別ですよ。
INFORMATION
DHC酒造
所在地 : 新潟市北区嘉山1-6-1
電話 : 025-387-2025
営業時間 : 10時〜17時
定休日 : 木曜日
駐車場 : あり
HP : https://www.bairi.net
名物女将にファン多数
「宝山酒造」
岩室温泉街にある「宝山酒造」。『越後一宮弥彦神社』の御神酒の醸造元でもある1885年創業の酒造です。「人、酒、語らい」をモットーに自分らしい飲み方で酒を楽しむことを提案しています。名物女将の渡邉由紀子さんの案内の元、無料で蔵を見学できるのも人気の理由。
土蔵の中では酒造りが行われています。宝山酒造では、多宝山と弥彦山の伏流水と地元の酒米を使った日本酒を年間約20種類を醸造。冬は本格的に仕込みが始まり見学に最適です。
試飲コーナーでは普段酒造りに携わる女将さんから日本酒が出来るまでのエピソードや裏話を聞きながら飲む貴重な体験も。売店には数量限定生産を含め酒蔵で作っているすべての銘柄が揃っているのでお気に入りの1本に出会えるはずです。すっきりとした甘みの甘酒もお試しを。
INFORMATION
宝山酒造
所在地 : 新潟市西蒲区石瀬1380
電話 : 0256-82-2003
営業時間 : 9時〜16時30分
定休日 : 年中無休
駐車場 : あり
HP : https://takarayama-sake.co.jp
老舗の酒蔵が集まる新潟市。どの蔵も独自のこだわりを体感できるのは魅力の一つです。新潟市で愛され続ける酒蔵に遊びに行ってみてくださいね。
※営業時間や定休日、価格等は令和5年12月現在のものです。変更となる場合がありますので、詳細は店舗へ直接ご確認ください。