新潟シティガイドと歩く!「新潟ど真ん中巡りコース」でまち歩き観光

新潟市には「萬代橋」をはじめ、多くの観光名所があります。そんな新潟の魅力を気軽に、そして深く味わえるのが「新潟シティガイド」によるまち歩き。新潟市中央区の新潟島エリアと沼垂地区を中心に、地元ガイドと共に歩く約2時間のコースです。経験豊富な市民ガイドのみなさんが、新潟の魅力をたっぷり教えてくれます。今回は第14代にいがた観光親善大使の南波さんが、「新潟ど真ん中巡りコース(にいがた2kmプラスワン)」を体験。新潟市の中心部「にいがた2km」を巡る、はじめて新潟を訪れる方におすすめのコースの魅力をご紹介します。

「新潟シティガイド」は、新潟市が主催する「みなとまち新潟観光ボランティアガイド養成講座」を受講した市民によるグループです。新潟市の魅力を伝えるために、名所やおすすめスポットを一緒に歩きながら、詳しく案内してくれます。今回案内してくださったのは、新潟シティガイドの渡辺さん。ガイド養成講座1期生で、新潟シティガイドの発足当初から案内をおこなってきたベテランガイドです。

「新潟ど真ん中巡りコース」のスタート地点は、新潟駅2階、東改札前にある「新潟市観光案内センター」。 観光コンシェルジュによるサポートを受けられるほか、ここでは最新の観光情報やマップなどを入手できます。「にいがた2km」は、新潟市が推進する、新潟市都心部の新たなまちづくりプロジェクト。その舞台である「新潟のど真ん中」を歩いて巡るコースです。

まずは新潟駅すぐそばの新潟駅前弁天通商店街へ。商店街の名前のほか、弁天公園など「弁天」と名前がついた地名がいくつもありますが、かつて現在の新潟駅の近くにあった「石宮神社」では弁天さま(弁財天)を祀っていたことに由来するのだそう。

新潟駅前〜万代エリアは今では市内屈指の繁華街として賑わっていますが、実はこの一帯はかつて、のどかな田園景色が広がっていたのだとか。昔の写真を見ると、今とはまったく異なる景色が広がっていることにびっくり!スタート早々に驚かされます。

続いて向かった先は、萬代橋から数100メートル離れた「流作場五差路」。当初は木製の橋からはじまった萬代橋ですが、時代の移り変わりとともに姿を変え、現在の橋は3代目。その痕跡を示す木柱(レプリカ)が残されています。

橋の姿形がまったく違っていただけでなく、長さも大きく違っていました。現在の橋の長さは306m。2代目までは782mもの長さがあったのだといいます。かつての橋の東側(東詰)にあたるのが、現在の流作場五差路。「いま、南波さんが歩いているあたりは、かつてはヨシなどが生えていた河川敷のあたりかもしれません」と、古地図を手に説明する渡辺さん。現在と過去の地形・景色の違いにびっくり。

次に訪れたのは地下通路「万代クロッシング」。こちらには、初代萬代橋に使われていた杭や、橋の模型などが展示されているスペースがあります。

万代クロッシングを通って渡辺さんが連れてきてくれたのは新潟日報メディアシップ最上部にある「そらの広場」。地上100mにある展望室で、新潟市中心部屈指のビュースポットです。東西南北360度のパノラマ眺望を楽しめます。観光スポットとしても人気ですが、まち歩きの際にもとても便利。先ほど歩いてきた新潟駅前〜流作場五差路(写真中央右)も一望できます。

北側展望エリアのすぐ真下には、新潟市のシンボル、萬代橋の姿が。その先には、新潟市の中心繁華街「古町」エリアが広がっています。

萬代橋は、新潟市のシンボルであり、日本一の大河「信濃川」に架かる美しい連続アーチの石造りの橋です。1929年に架け替えられ、2004年に国の重要文化財に指定されました。全長306.9m、幅22.0mで、1964年(昭和39年)に発生した新潟地震にも耐えた頑丈な構造を誇ります。

渡辺さんおすすめのアングル。美しさと風格を兼ね備えた特徴的なアーチがよく見えます。こうした「おすすめアングル」「おすすめフォトスポット」を教えてもらえるのも新潟シティガイドツアーの魅力のひとつ。

続いては、「柾谷小路(まさやこうじ)」へ。「にいがた2km」の軸になっている道でもあり、。オフィス街や商店街、ショップ、飲食店が並ぶ新潟市の中心を貫くメインストリートです。「名前のとおり、かつてはずっと幅の狭い小路だったんです」と渡辺さん。

現在の柾谷小路は、複数の車線がある大きな道路です。しかし、自動車が普及する前は道幅の狭い、まさに文字通りの「小路」だったのだとか。南波さんが立っている歩道と同じくらいの幅だった時もあるそうですよ。

渡辺さんが「新潟ならでは」のスポットとしておすすめするポイント「本町交差点」。すぐそばには「新潟市道路元標」と書かれた石碑があります。こちらの交差点には、国道7・8・17号線のほか、多くの道路の始点・終点が集まっており、これだけの数の起終点が集中している場所は全国的にみても珍しいのだそうです。

古町花街は、新潟市の中心部にある歴史ある料亭街で、江戸時代から続く伝統と格式が息づいています。これだけ多くの料亭が集まるエリアは日本でも珍しいのだといいます。特に老舗料亭「鍋茶屋」は文化庁の有形文化財に登録されています。情緒溢れる街並みを歩くと、和の文化と新潟の歴史を感じる、特別なひとときを過ごせるはず。

「にいがた2km」を歩いてめぐる「新潟のど真ん中コース」のメインはここで終了。ここから先は、もう1箇所をめぐる希望制の「プラスワン」。どんな場所に案内してもらえるのでしょうか?

希望により「新潟のど真ん中コース」に、さらに1箇所加えることもできます。古町花街〜ホテル イタリア軒〜行形亭を経由し向かったのは「旧齋藤家別邸」。新潟を代表する豪商・齋藤家の別邸で、大正時代の美しい庭園と和風建築が見どころです。

希望者は内部見学ができ、当時の生活様式や建築美を堪能できます 。砂丘地形をうまく使った庭園は、かつて広大な砂丘が広がっていた新潟島ならではの造園技法が生かされているのだそう。四季折々の庭の風景を楽しみながら、新潟の町が歩んできた歴史も楽しく学べます。

今回、「新潟シティガイド」の「新潟ど真ん中巡りコース(にいがた2kmプラスワン)」を歩いて、新潟市の新たな魅力を再発見しました。普段は見逃しがちなスポットや、新潟の深い歴史を知ることができ、とても有意義な体験でした。また、リニューアルを経て盛り上がりをみせる新潟駅や「にいがた2km」を楽しむのにもおすすめのコースです。

今回ご紹介したコース以外にも、さまざまなガイドツアーが用意されています。新潟市を訪れる際には、ぜひ「新潟シティガイド」を利用して、素敵な旅の思い出を作ってください。

INFORMATION

新潟シティガイド
新潟ど真ん中巡りコース(にいがた2kmプラスワン)

料金:500円、旧齋藤家別邸 入館料 300円
所要時間 : 2時間〜2時間30分
電話 : 090-1807-3013
問い合わせ受付時間 : 9時~18時
HP : https://niigata-cityguide.com/

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