紅葉は必見!豪商の別荘で四季折々の景色を楽しむ「旧齋藤家別邸」
第13代にいがた観光親善大使の村山さんとご紹介するのは「旧齋藤家別邸」。新潟三大財閥の1つ、豪商・齋藤家の4代目喜十郎が、大正7年に別荘として造った建物です。
総敷地面積1,300坪の敷地内には庭園と建物があり、おもてなし文化と新潟の繁栄ぶりを知ることができます。
数寄屋造りを基調とした建物は、随所に当主のこだわりが見られ、近代和風建築の秀作と言われています。
特徴の一つは屋敷からの風景。庭園と建物を一体のものと考える「庭屋一如(ていおくいちにょ)」という造りになっていて、どの部屋からも異なる景色を楽しめます。
1階の大広間から見えるのは、砂丘地形を巧みに取り込み、渓谷の趣を表現した池泉回遊式庭園。起伏に富んだ造りになっていて、高いところは7mもあるんだそう。国の名勝にも指定されています。
2階にも広間があり、1階とは異なる景色を眺められます。
大広間では、抹茶(600円)などをいただけます。セットの和菓子は、明治4年の老舗和菓子屋・金巻屋の上生菓子。種類は季節によって変わるそう。
美しい景色を眺めて抹茶を楽しめば、まるで豪商に客人として招かれた気分に。贅沢な時間を過ごせるはずです。
みどころはこれだけではありません。迎賓館としても活用されていたこともあり、贅を尽くした造りからは、当主の遊びごころを見ることができます。
その一つは、窓から見える景色。中でも1階の、大広間からは「松」、西の間からは「竹」というように、各部屋の窓からは「松」「竹」「梅」と異なる景色を眺められるようになっています。
西の間の欄間には、景色に合わせて竹の模様が施されているのを発見。
他にも、床の間には異なる銘木が使われていたりと建具などにも注目してみてくださいね。
廊下にある桐の鏡板に描かれている板戸絵は、大正時代の日本画家佐藤紫煙の作品。リアルな描写と鮮やかな色彩を近くで見ることができます。タイミングがよければ、ボランティアや学芸員から、ガイドをしてもらうことも。解説付きでじっくり見たい人は受付へ。
晴れた日には、庭園を散策することができます。
泉池の周りには滝や築山、茶室、茶庭が点在。自然に囲まれていると、市街地にいることを忘れてしまうはず。
11月になると紅葉が見頃になり、多くの観光客が訪れます。鮮やかな景色は、この時期だけの楽しみ。
梅やつつじ、また深緑や雪景色など季節に応じて表情が変わるので、いつ訪れても美しい景色に出会えるはずです。
更に11月には期間限定で紅葉のライトアップも開催。昼間とは異なる景色は必見です。
広間では齋藤家ゆかりの伝統文化に関わる展示や、イベントが開催されるため、新潟の文化に触れられるのも魅力の一つ。さらに、旧齋藤家別邸付近には、歴史を伝える建物も多くあるので、町歩きもオススメです!
INFORMATION
旧齋藤家別邸
所在地 : 新潟市中央区西大畑町576
アクセス : 【バス】「新潟駅」より約20分
駐車場 : なし(新潟市美術館の第2駐車場は18時まで利用可能、新潟市西堀地下駐車場60分無料)
電話 : 025-210-8350
営業時間 : 4月~9月 9時30分~18時、10月~3月 9時30分~17時
休館日: 月曜日(休日の場合は開館し、翌日休館)、休日の翌日(土・日の場合は火曜日)、年末年始(12月28日~翌1月3日)
HP : https://saitouke.jp