紅葉の名所 石油王の館で楽しむ秋の風景「中野邸記念館」
新潟市秋葉区にある「中野邸記念館」は明治から昭和初期に日本の石油王と呼ばれた中野貫一の邸宅。秋のみの開館になり、紅葉の名所としても知られています。約650坪の敷地には見どころがたくさん。今回は第14代にいがた観光親善大使の南波さんとご紹介します。
敷地内には住居に使われていた邸宅や蔵が当時の姿で残されています。
邸宅は2階建て。見学できるようになっています。
中野家はこの土地で代々庄屋を務める豪農で、江戸時代に自噴する油を扱う草生水(くそうず)油稼人を兼業していました。その後、当主の貫一は油田を掘り当て、長男忠太郎と共に事業を行い日本の三代産油業者の一つに成長したと言われています。
館内は当時の様子が再現されています。展示されているのは江戸時代から残る貴重な品ばかり。応接間に飾られた絹製の特注家紋入りの座布団や、豪華絢爛な屏風などからは当主のこだわりが見られます。
主庭に面する廊下はゆっくりと景色を眺められる人気のスポット。
庭園には紅葉を中心に全国の銘木や名石が配置され、四季の景色を楽しめるように造られています。紅葉の時期は葉が色づき秋らしい光景に。まるで絵画のような景色を楽しむことができます。
部屋ごとに見える景色が変わるのでお気に入りの鑑賞場所を探してみてくださいね。
2階の廊下からは中庭を眺めることができます。現在は移設したため残されていませんが、かつては中庭を囲むように建てられていた約500坪の新館からも景色を楽しめました。
池の周りには紅葉や松が植えられていて紅葉の時期になると鮮やかな印象に。
庭に面した部屋は賓客室になっており芸術家の北大路魯山人も使用したそう。宿泊できるように造られています。
この他にも当主の部屋や子ども部屋などからかつての暮らしぶりを見ることができます。
邸宅を見学したら、隣接する泉恵園へ。12000坪の敷地には全国から取り寄せられた130種類、2000本の紅葉が植えられています。現存する邸宅や庭は、この地域の失業対策の一環として、あえて長い年月をかけて造られました。
小高い山の傾斜をできる限り利用した山地庭園になっているため散策する際は歩きやすい靴がオススメ。入り口では杖の貸し出しも行なっています。
散策ルートはゆっくり歩いても一周15分ほど。
いくつか散策路があるので、お好みで選んでみてくださいね。
お堂が多い泉恵園。かつて噴出しない井戸に困り果てていたところ、ある日当主の長男、忠太郎の枕元に観音様が現れ、お告げを受けたことにより井戸を再掘削したところ商業規模の産油がありその後の隆盛に繋がったそうです。2人は成功を収めた後も神仏の御加護に感謝したことが由来とされています。
紅葉は麓から順に色づき例年11月下旬が最高潮に。紅葉の時期を目指して訪れる際はHPを参考に訪れるのがオススメです。
鮮やかな紅葉に包まれる中野邸記念館と泉恵園はこの時期の新潟旅に最適です。
※営業時間や定休日、価格等は令和5年11月現在のものです。変更となる場合がありますので、詳細は店舗へ直接ご確認ください。
INFORMATION
中野邸記念館
所在地 : 〒956-0845 新潟県新潟市秋葉区金津598
アクセス : 【車】「新潟駅」より約40分 / 【バス】 「新津駅」より「金津」行き乗車「記念館受付前」下車
駐車場 : あり
電話 : 0250-25-1000
開館期間 : 2024年9月20日(金)~11月30日(土)
営業時間 : 時期によって異なる
休館日 : 9月25日(水)、10月2日(水)、9日(水)、16日(水)、23日(水)、30日(水) ※11月は開館期間中は無休
入館料 : 【大人(大学・専門含む)】1,000円、【高校生以下】無料、【障がい者】500円
HP : https://www.nakanotei-muse.com/