日本のクラフトビール発祥の地、新潟市にある個性豊かなブルワリー

個性豊かな味わいが楽しめるクラフトビール。その魅力は、多彩なフレーバーやスタイル、高品質、地域の特色を生かした斬新な商品開発など、さまざまな要素にあります。実は、クラフトビールの日本での発祥地は新潟市だということをご存知でしょうか?新潟市内にも個性豊かな醸造所(ブルワリー)が複数存在し、ビールづくりが盛んです。ここでは、新潟市内の4つのブルワリーをご紹介。それぞれの醸造所が持つ独自のストーリーやビールづくりへの情熱、そして絶対に見逃せないおすすめのビールについて探っていきましょう。

沼垂ビアパブ

日本酒、味噌、醤油造りで、独自の文化・歴史を育んできた沼垂にある「沼垂ブルワリー」。クラフトビールの本場で親しまれる人気スタイルをベースに、新潟ならではの味を自家醸造で作っています。

隣接するブルーパブ「沼垂ビアパブ」では、出来立てのビールを飲むことも。「飲み比べセット(1,500円)」は、「コシヒカリヴァイツェン」「天の川ペールエール」「荒波IPA」「文旦エール」の4銘柄とおつまみ(スティックパン4種)がセットになった、お得なメニューです。ビールはどれも、ふんだんに使ったビールモルトによる芳醇な味わいが特徴。また新潟市で栽培される高級洋梨ル・レクチェを贅沢に使ったフルーツビールなどもオススメです。

2018年からはボトルビールの販売も始まり、新潟駅や新潟市内外の酒店やスーパーなどでも購入できます。こだわりが光るパッケージデザインにも注目。地元新潟出身の作家とコラボレーションするなど、地域とのつながりを表現したパッケージも多く、新潟旅のおみやげとしてもよさそうです。

新潟の各地域とコラボした限定醸造酒も数多く手がけています。五泉市の「泉ファーム」が栽培するアロニアを使ったエール系ビール「アロニアエール」がおすすめ。アロニアはブルーベリーにそっくりなフルーツで、含まれるポリフェノールは、なんとブルーベリーの約4倍。食物繊維が豊富に含まれているのもうれしいところ。すぐ近くにある沼垂テラス商店街とのコラボで生まれた商品です。ぜひ現地・沼垂エリアで味わってみてください。

飲めるお店(タル生ドラフト)

沼垂ビアパブ : http://nuttaribeer.co.jp/shop/
大佐渡たむら : https://nuttari.jp/shop/osadotamura/
TABI BAR & CAFÉ from SUZUVEL (タビバー アンド カフェ フロム スズベル)  : https://suzugroup.com/tourism/tabibar

飲めるお店(ビン)

miiba(みーば) : https://nuttari.jp/shop/miiba/
koharu CURREY(こはるカリー) : https://www.instagram.com/koharucurry/
須坂屋そば 新潟駅前 : https://suzakaya-ekimae.owst.jp

買えるお店

沼垂ブルワリー : http://nuttaribeer.co.jp/shop/
ひとつぼし雑貨店 : https://nuttari.jp/shop/hitotsuboshi/
ぽんしゅ館 新潟驛店 : https://www.ponshukan.com/niigata/

新潟麦酒

新潟市西蒲区にある「新潟麦酒(にいがたビール)」は、1997年の創業から現在に至るまで100種類を超える様々なビールを生産してきたメーカーです。ビールの本場ベルギーなどで古来から用いられてきたビール製法「瓶内醗酵製法」を日本で初めて導入。瓶の中で自然醗酵させていく醗酵法で、ワインやシャンパンの製法に近いのだそう。

新潟麦酒の定番は「ニイガタビア(写真中央)」。「麦のワイン」とも表現され、上質な麦芽の味がしっかりと感じ取れるビールです。コクのある麦の味わいと、心地よいホップの香り、程よい苦味がバランスよく混ざり合います。冷やして飲むのはもちろん、常温でも美味しく飲めるのほか、苦味も抑えられており、飲みやすいのもうれしいところ。「クラフトビールははじめて」という方にもおすすめしたい1本です。

ビールづくりだけでなく、原材料の生産も自ら手がけているのも新潟麦酒のおもしろいところ。自然豊かな新潟市西蒲区の環境を生かし、トリュフの栽培や、和牛の飼育などもおこなっています。また、2017年からはウイスキー事業に参入するなど、意欲的な商品づくりにもチャレンジ。様々な事業で得た経験が、様々なビールづくりにつながっています。

買えるお店

ぽんしゅ館 新潟驛店 : https://www.ponshukan.com/niigata/
岸本商店 : https://www.shop-kishimoto.com

カーブドッチブルーイング

新潟市西蒲区、角田山のふもとに位置する「CAVE D’OCCI BREWING(カーブドッチブルーイング)」は、ワイナリー「カーブドッチ」が手がけるクラフトビールブランド。カーブドッチは、レストランやカフェ、宿泊施設、温泉などがある滞在型のワイナリーリゾートで、30年以上の歴史を持っています。ワインづくりとあわせて2002年からは敷地内のレストラン薪小屋でビール醸造もスタート。

CAVE D’OCCI BREWINGが手がけるのは、「ワイナリーらしいビール」というテーマのもと、ワイン造りの技術と経験を生かした独自のビールづくり。定番は3種。ホップをたっぷりと使い、白ぶどうやライチの華やかな香りとモルトのコクが特徴の「PALE ALE(ペールエール)」、黄桃やあんず、マンゴーのアロマ、酵母由来の酸味の「SOUR ALE(サワーエール)」、レモンや白こしょうの風味とドライで爽やかな飲み心地のよい「SAISON(セゾン)」。ワインを思わせる華やかで軽やかな銘柄が揃っています。

各ビールは、ワイングラスを使って楽しむのがおすすめ。ワインのように、最初に香りをじっくり楽しむことで、より深くビールを味わうことができるはず。特におすすめなのが、限定ビール「Croix(クロワ)」。750mlというワインボトルと同じサイズで提供され、ワイングラスを使うことで、香りや風味をより一層楽しむことができます。

さらに、アルバリーニョというワイン用ぶどうの果皮を使用したビールや、樽で熟成されたコクのあるビール「エレバージュ」など、ワイナリーならではのビールを新たにリリース予定。今後の展開が楽しみなブルワリーのひとつです。「レストラン薪小屋」をはじめ、カーブドッチの飲食店で飲むことができます。

買えるお店・飲めるお店

レストラン薪小屋 : https://www.docci.com/restaurant-n-cafe/
コテアコテマルシェ : https://www.docci.com/shop/
レコルタカーブドッチ : https://www.docci.com/owned/
カーブドッチとやの : https://www.docci.com/owned/

エチゴビール

新潟のクラフトビールを語る上で欠かせないのが、新潟市西蒲区に本社を置く「エチゴビール」。1994年、酒税法の改正で中小の造り手によるビール製造が可能になったことがきっかけで、全国で一足早くブルーパブを開き、日本で初めての国内製造クラフトビールとなりました。

ビールはどれもしっかりとした個性があり、繊細でバランスの取れた「役者」ばかり。定番はピルスナー。オリジナルホップのチェコ・ザーツ産アロマホップを使用した、麦芽100%、クラシックスタイルのラガーです。芳しいホップの香りと爽やかな苦味、豊かなモルトの旨味の調和が楽しめます。イラストは、ピルスナーの故郷であるチェコの作曲家、ドヴォルザークの交響曲を演奏するオーケストラをイメージしています。

もうひとつの定番、「こしひかり越後ビール」もおすすめ。新潟産コシヒカリを使用した、スッキリとした喉越しとキレのある辛口が特徴のビールです。お寿司などの和食にぴったり。田植風景の絵は、新潟市(旧巻町)出身の墨彩画家 藤井克之さんによるもの。

限定醸造ビールも人気。こちらは「檸檬ジンジャー楽園エール」。小麦麦芽をメインに使った、柔らかな口当たりの白ビールをベースに、レモンのピールと生姜をプラス。リフレッシュ効果抜群の香り豊かな一杯に仕上がっています。心地よいレモンの酸っぱさと、ほんのり感じる生姜のアクセントが、さわやかな気分にさせてくれます。

飲めるお店

旬魚酒彩五郎 万代店 : https://ideal-co.jp/goro-bandai/
新潟ふるさと村 : http://furusatomura.pref.niigata.jp
SUMER : https://sumer-beer.com

買えるお店

新潟伊勢丹 : https://www.isetan.mistore.jp/niigata.html
ナチュレ片山 ピアBandai店 : https://www.bandai-nigiwai.jp/shop/46/
ぽんしゅ館 新潟驛店 : https://www.ponshukan.com/niigata/
やまや 各店舗
原信 各店舗
ウオロク 各店舗

実は長い歴史をもつ、新潟のクラフトビール。ビールの本場で使われるホップや麦芽など、原材料にこだわった本格派ビールから、新潟らしさを感じさせるビールなど、個性豊かなクラフトビール醸造所がいくつもあり、ビールを楽しむ文化が根付いています。新潟のクラフトビールカルチャーを肌で感じる旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

※営業時間や定休日、価格等は令和5年8月現在のものです。変更となる場合がありますので、詳細は店舗へ直接ご確認ください。


INFORMATION

発酵の町沼垂ビール / 沼垂ブルワリービアパブ

所在地 : 新潟市中央区沼垂東2-9-5
アクセス : 【徒歩】「新潟駅」万代口より約20分 / 【バス】「新潟駅」より新潟交通バスE12臨港線「沼垂四ツ角」下車、徒歩2分 / 【車】「新潟駅」万代口より約10分、「新潟空港」より約20分
駐車場:あり(2台)
電話 : 025-383-8720
営業時間 : 【火~金】17時~21時、【土】13時~21時、【日】11時30分~17時
定休日 : 月曜日
HP : http://nuttaribeer.co.jp/shop/


エチゴビール

所在地 : 新潟市西蒲区松山2
電話 : 0256-76-2866
HP : https://echigobeer.com/
※醸造所見学は実施していません。


新潟麦酒

所在地:新潟市西蒲区越前浜5120
電話 : 0256-70-2200
HP : https://niigatabeer.jp/
※醸造所見学は実施していません。


CAVE D’OCCI WINERY

所在地 : 新潟市西蒲区角田浜1661
アクセス : 【電車】JR越後線「越後曽根駅」下車、車で約15分 / 【バス】無料バス(新潟駅南口発)乗車日2週間前~前日までに申し込みが必要 / 【車】北陸自動車「巻潟東IC」から約25分 / 【タクシー】新潟ウェストコーストライナー(新潟空港または新潟駅〜カーブドッチワイナリー・岩室温泉・弥彦温泉をつなぐ事前予約制の乗り合いタクシー、片道おとな2,000円・小学生1,000円)
電話:0256-77-2288
営業時間 : 10時〜17時
定休日 : 無休
HP : https://www.docci.com

こちらもオススメ